読む写真「むぎ写真」6


あなたの影を探して
気づいたらひとりでした

人のようで人でない
掴めるようで掴めない
追うべきなのかもわからなくなった


影踏み遊びとは違う
吸い寄せられるような感覚
けれど無心
そうして辿り着いた
あなたは

なにものでもなく
だれのものでもなかった
木陰に覗ける姿は母のようなのに
夕日を浴びる姿は父のようなのに
目を閉じて光と闇を見つめる
あなたは
なにものでもあり
だれのものでもあるようにと


求め続けているのですね
線路のカーブとかもめの鳴き声がこだまする
呼びかけに聞こえて振り向けば
午後五時の鐘
ありがとう 帰れます
帰ります ありがとう




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