読む写真「むぎ写真」3



午後の逆光に出くわす。

それは足元から底冷えする日の
わずかな温もりだった。
逆光は、常日頃の眺めに刃向かう。
初春に咲く花の色や、
ようやく芽吹き始めた若葉の青さが被(かぶ)る

濃い影。








木々の輪郭と、道の平面。







そして、立ち止まって動かない
あたしだけが
眩しい。



こちらへ向かってくるものが暗くて、
あちらへゆくものが照らされる。
月並みな決め事にさからって
カメラのレンズを翳(かざ)した。



そこには影は無かった。
あたしの影すら、消えていた。









晒されて。

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